肩関節の外傷でお越しの患者様
肩関節の外傷については来院前からお聞きしていたのですが、
治療室に入られると「心氣の弱り」を望診にて感知しました
肩の状態を確認した後、まず最初にした問診が「胸が重いとか息苦しいとかありませんか?」です
驚かれた様子で「以前から検診で毎回心臓で引っかかります」とのこと
更に「不安感ありますよね?子供の頃からありますか?」とお聞きしました
もうこれはほぼ「不安感がある」と決めつけた質問になってしまいましたがそれくらい分かりやすく望診に現れていました
ただ一般の方がみて分かるような元気がないとか不安そうとかそんな風には見えません
ご本人も「不安は子供の頃から常にありすぎて質問されるまでそれを相談すべきこととも思っていなかったし、ほとんど誰にも言ったことがないのに😳」と驚かれていました
そう、そういうことが診断できるのがホントの東洋医学なのです😊
学生の頃、私が勝手に師と思っていた仙人のような鍼灸の先生は脈を診るだけで「水辺に住んでますね。引っ越さないと完全には治らないよ」という具合で患者さんが驚かれることは日常茶飯事です
これを鍼灸学校在学中に聞いた時にはその先生の霊感的能力かと思っていましたがそうではなく、すごく合理的な診断で今では私も少し分かるようになりました
脈の状態は血管壁の硬さや内容物(血液)の質で変わります
交感神経が昂っていると血管も緊張収縮するから硬くなるし、リラックスしていれば柔らかくなる、
冷えていれば血管壁を引き締めるので硬く細い脈になるし、体が熱を持っていれば熱を放散するために血管を拡げるから脈も大きく、熱があるから速くなる、
こんな風に脈は身体の状態で変わります
これは自律神経に支配されているから起こることで、自律神経の状態を診るのが脈診と言ってもいいでしょう
また内容物である血液の状態によっても脈の状態が変わります
血液が少なければ脈は細く張りがなくなり、水気が多いとゆるゆるな血管に感じます
水辺に住んでいることが脈でわかるというのは推測すると、
外見から浮腫んだり水が多い体質とは見えないのに脈がゆるゆるで水っぽい、そうなるとこれは体質ではなく環境や水分摂取過多かと考えられる、
ただそんなに飲み過ぎているなら浮腫みも出るはずだけどそれがない、
となると水分がうまく蒸発できていない可能性があり、その場合は湿度の多いところで長時間過ごされている可能性があると推測できる、
あとは同じような診断経験を重ねていると推測したことがおおよそ合っているだろうという自信が確立されそれを臆さず指摘できる、
今はこんな風に理解できるようになりました
私も伝統的東洋医学を学び始めた頃には、これを否定する鍼灸師の人達から「非科学的」「脈診なんで分かるはずがない」「そんな非科学的なことを言っているから西洋医学に認められないのだ」なんてことも言われましたが、
ここに書いたことはかなり合理的な推測だと思いますし、ようやく30年以上かかって少しこんなことがわかるようになってきたかな、と楽しく感じる今日この頃です
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